なち

幻の湖のなちのレビュー・感想・評価

幻の湖(1982年製作の映画)
3.4
「何を見てるんだろう…」
という感想はまあ最後にしておきたい
が先行してしまう気持ちもあり、本作品を見た方なら理解していただけるのではないかと思う…

愛犬と琵琶湖を走るのが好きな女性、
愛犬を殺されたことによって巻き起こるいろんな出来事…
と書くと(は?ジョン・ウィックやんけ)となりそうなので一応邦画(東宝50周年記念作品)であることをお伝えしておきます。
ジャケ見ればわかるって?はい。



ヒロインは遊郭?風俗?トルコ風呂で働く女性で、源氏名は“お市”。

日本史的なお話になりますがお市は淀姫の母にあたる方なので、日本史ご存じない方はさくっと調べてみてください。









私もかつて風俗やってた時期があったので、前半はとても共感できる場面が多かった。
風俗あがるタイミングとか特にそう。
主人公はトルコ嬢になったきっかけとか目標あたりがぼやっとしててよくわからんと思ったけど、実際自分もソープ界隈に手を出した理由は明確に無いんだなぁ。
なんなら私は駅でスカウトに「お金稼ご!」って言われて「はい!」(諸説ある)と言った口なので、お市がトルコ店で働き始めた理由は描かれていないし全くわからんけど働く目標がないとダラダラと何年も続けてしまうんですよわかります。
現に私はそれで通算5年働いてた。

作品当時は知らんけど、現代は“シフト自由、1日の勤務時間縛りなし”で極め付けは“高収入”。
まあ風俗店では働かないに越したことはないが、魔も刺すよね。

私がかつて働いていた池袋北口の店は
・ホスト貢
・毒親からの独立
・奨学金返済
などいろんな子がいた。
そんな中で本作品のヒロインはなんだかんだでぼやっとしつつも目標(1年後には店辞めて結婚する的な)はちゃんとあっていいなぁと思った。

私は過去の指名客に
「嫁と別れたら僕と結婚してくれる?」
とか「僕ら相性良いから結婚しよ!」などわけのわからんこと言われてる人種なので(恋愛はもう勘弁してくれ)と常々思っております。
まあたまには楽しいけどね、恋愛も。


ヒロインいろいろキチガイではあるけど、犬殺された恨みという点ではわりと一貫していて良かった。
(「勝った…勝ったわ私…!」で満足してしまう奇想天外なオチにならなくて良かったと心から思った)

なんか本当にいろいろとっ散らかった作品であることは変わりないんだけど、かつてお市と同じ仕事をしていた以上謎に共感してしまうところもあり…なんだかんだ見て良かったかなと思える作品であった。

終盤のマラソンシーンはさすが指導があっただけあり、呼吸法とかちゃんとしていたらしい。
あ、あとお店のシーンではしっかりおっぱい拝めるのに醍醐味のプレイシーンはありません残念でした。




これめちゃくちゃ評価迷うんだよなぁ。

ちなみに後半で大河ドラマみたいな回想(ですらないけど)シーンあるんですが、私はほとんど記憶がありません。
たぶん半分寝てましたすみません。
なち

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