乙郎さん

ニーチェの馬の乙郎さんのレビュー・感想・評価

ニーチェの馬(2011年製作の映画)
4.5
純映画を観た。初めのシーンで馬を舐めるように映すが、ここが本当に観ていて気持ちいい。ストーリーの起伏は乏しく、正直、退屈する個所もあったが、確かにすべての瞬間が映画的瞬きに満ちていた。画に込められた情報量はものすごく、その一方でセリフによる説明はもちろん、モノクロで撮ることで「色」という情報を制限することで観客に解釈の余地を与えている。おそらく、ニーチェを初めとしてキリスト教の知識などがあったほうが楽しめるだろうが、無くても純粋に映画的瞬間を楽しむことができる作品だ。
乙郎さん

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