きらきら武士

数に溺れてのきらきら武士のレビュー・感想・評価

数に溺れて(1988年製作の映画)
3.0
昔好きだったアイドル。
個人的にそんな感じのピーター・グリーナウェイ。

好きだったなぁ。今は冷めちゃったけど。
『枕草子』がひどかった。
あれにひどく落胆して、「お別れ」を決意したことを思い出す。

それでも、ちょっと昔を懐かしみたい気持ちで4Kリマスター上映へ。

感想。
眠かった。

悪くはないと思うけど、もう私はこういうのはいいかな。

繁忙期明けで脳が死んでいたこともあるけれど、
この20年余りですっかり咀嚼力のない人間になってしまったようだ。
変わっちまいました。それがちょっと物悲しくもあり。
しかし、年取って感想が変わるなんてのもよくある話で、別にいーやとも思ってる。

印象に残ったところもある。
冒頭の一人目を溺死させるシーン。虫とか静物画チックな絵面。とても美しいと思った。が、あそこが最大瞬間風速だったような気がする。
縄跳び少女やラストのドリーミーな所も良かった。
絵は随所で印象に残っている。
また、マイケル・ナイマンの音楽は変わらず瑞々しく感じた。一番古びていない。

逆に映画の核の部分。

脈絡なくただ連続する「数」、思わせぶりな構図、三匹のやぎのがらがらどん的な「3」構造、変なオリジナルゲーム、寓意性匂わせ等々が、いかにも高踏的でわかるやつにわかればよし的な作りというか。
体力が落ちてる身には正直「知らんし」となった。ついていくのが面倒くさい。

昔は、純粋に無意味なものや理解不能なものにもワクワク憧れることができたものだけど。

回顧終わり。

一応、この後『英国式庭園殺人事件』も観た。
ますます「お別れ」を意識したのだった。

#2024 #16
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