どーもキューブ

エクソシスト/ディレクターズ・カット版のどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

ディレクターズカット「エクソシスト」完成版


2000年
製作脚本原作ウィリアムピーターブラットリー。
監督ウィリアムフリードキン。



2019年夏、某アパレルメーカーからTシャツが発売された本作「エクソシスト」

1973年に公開され大ヒットをとばし、悪魔ホラーとして一大エポックを成し遂げたホラー映画だ。続編、亜流沢山増産された。

ワーナーVHSで初めて見たとき、正直「こんなもん?」見たいな感じだった。

時経過し、中古DVD屋にいくと2枚組で売られている本作。

「ディレクターズカット版」出た!限られた監督しか出来ない作品。勿論大ヒットも前提条件だ。

DVDでその鳴り物入りフリードキンカット版をながらみしたのだが、さほど怖さ変わらず。のちDVD売却。

時たち2019年ブルーレイディスク2枚組を購入。
「THE EXORCIST」Tシャツ(紫)を着るにあたり映画を見直さねばと律儀鑑賞。フリードキンカット版もう一度久々に見てみた。



今度は結構恐かった。
いやあフリードキンカットと劇場公開版だいぶ印象が違うんじゃないのかなとすら思った。

フリードキンカットの付け足しポイントは、恐怖シーンの付け足し。

有名なリンダブレア逆ブリッジ階段降下走行だ。
これを、やらすのが凄い。今回撮影メイキングが音なしで流れるのだが、ワイヤーでがち吊り。相当つらい体制で代役の方かな?テイク重ねびっくりした。

本作リンダブレアの演技がやっぱり素晴らしいんだと感じた。
私は「監督の指示にしたがったの、、」とリンダブレアが撮影を振り返ってインタビューしていたが、。
とにかく「悪にとりつかれた」か弱い少女、邪悪なイーブルを熱演していた。
やはり凄い演技だと思う。だってアソコに刃物をつきたて!放送禁止用語連呼だけで本作必見だと思った。

というか「ヘンゲ系」の物語アルアルだが、普通の少女に戻った時のギャップが凄い。まあ悪魔憑依時の発言、言動、がなりがインパクト大過ぎるのもあるが、まあ怖い。

SFX(死語)界の大御所、
ディックスミス大先生のひたすらアナログな傷メイク、リンダブレアの顔改めて必見!

あと撮影メイキングで見たのだが本作撮影もかなりのアナログで吊り下げ、物や人が倒れる、物が飛ぶ、勝手に動く装置等々ひたすらアナログにやってるのが、驚くほどリアルに見えた。
ベッドが動くのも見えない後ろでスタッフがレバー廻し、ガタガタ揺すったり、扉は長い棒で見えないように引っ張ったり、物はスタッフが投げたりするのだ。

「いまならCGさ」を完全にやりこんだSFX必見!

劇場版を見た時は、リンダブレアの憑依してからがはやくて、なんですぐ取りつかれちゃったのかはやい気がしたんだが、。
ディレクターズカットだとゆっくりと導入進んでいく。まるで障がいを持った娘と母みたいな病院とのやりとりを前半たっぷり魅せる。フリードキンは、この病院のカット、検査シーンをしっかり魅せてくるので、やりきれない思いになる。

脳の写真を撮る検査シーンの無機質な感じ必見。
ドキュメンタリー出身のフリードキンらしいとメイキングコメント。
それで「検査異常無し」
次はこの「精神の検査で」
次はこの「病棟で観察」
とたらい回し!

それに「聞き飽きたわよ!」と母エレンバースティンがどなる。実は本作の成功の裏女優にオスカー女優のエレンの素晴らしいリアクションがある事に気づいた。女優をやりながら、子育てするエレンの悩み、涙し、激情になる姿、ボロボロになる姿が全て土台となっていた。

そして信仰とおのれの母の還元に苦しむカラス神父ことジェーソンミラーも必見。ラストも素晴らしかった。

そんで、特殊メイクしてたの判らなかった(皺、ほっぺた)
ジャケット写真に闇のモヤにたたずむメリン神父にマックスフォンシドー。ラストの敬虔な仕草は、実在の神父に忠実らしい。

フリードキンは、前作「フレンチコネクション」キャンペーン中に本作脚本を読み即決したらしい。
が、本作のバザバサにカットされた劇場公開版に原作脚本のウィリアムピーターブラットリーが激怒、仲が悪くなったとのこと。

だが、時たちそのウィリアムピーターブラットリーと共に真の「エクソシスト」を一緒に編集しようという事で本作両者納得の132分だ。ちなみに劇場版122分。また未公開テイク、フッテージ沢山あったようだがフィルム状態悪くリマスター出来なかったとフリードキン。

母と娘から
次第にカラス神父の母と息子の思い
から遠く中近東から降り注ぐ「悪魔」とのぶつかり愛のような罵詈雑言と苦しむ顔。さながら病気で苦しむ人間のようにもみえる。

本作やはり初見、見たときも思ったのだが、ホラーというより
前半病気もの
後半いきなり怪人対峙して、対話物に見える。ホラー描写はサービス的にあるが、なんかドラマにみえた。ラストは完全ラブストーリーにみえたし。ある意味かたぐるしさすら感じる前半。からの後半の衝突も、。

ホラー映画に見えて実はガチガチなドラマ作に見えました。いや怖かったけどね。リンダブレア。

だけど特典映像でピンクのタンクトップで笑いながらコメントするリンダブレアを見て色々あったのは、訳があるんだなあと。
あと一つ

幼少時に物凄いプレッシャーと我慢を強いられた

この事実はかいまみれた。
白目のコンタクトつけたり
ディックスミス先生メイクに何時間も座らされたり、、、。
そりゃあストレスPTSD級じゃないかしらとか。
だけどリンダブレア、本作公開時人生が変わるかもと思ったそうです。
だって立派な名作になりましたから、日本でTシャツ2019年に発売されてますから。名作だす。



さて
フリードキン・ウィリアム編集監督「エクソシスト」完全版

ホラー映画ファンは、マストで見て欲しい1作です!

ぜひ!

追伸
エクソシストシリーズもみな名作なのが凄い。ブアマン「エクソシスト2」もDVD所持なのでいつかレビューしたい。「月曜ロードショー」で見て以来。
ブラットリー監督作も見たい!

追伸
やっとエクソシストTシャツ。誇らしげに着れる!なお話しかけると8分50秒のどーもの滑るエクソシストうんちく話しきけます、。
どーもキューブ

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