Kota

リトル・ダンサーのKotaのレビュー・感想・評価

リトル・ダンサー(2000年製作の映画)
5.0
“If you can't choose what to be ,
You can choose what to dream“

皆様あけましておめでとうございます!新年には自分の大好きな映画を観ると決めているので今年はこれを再鑑賞。夢を追う事、そして夢を追う人にはいつも味方がいる事。何度見ても素晴らしすぎて自分らしく生きていく力が貰える。

実は、自分にとっても2019年はずっと夢だった事が叶う年。もちろんそこまでの道のりは簡単ではなかったし、反対する人がいたり無理だという人もいた。けどやっぱり自分が“やりたい事をやる“という事は人生においてとても大切な事なんだと、そしてそれができるのは周りの人が涙を飲んで支えてくれているだからこそなのだと、そんな事を改めて教えてくれる映画だった。

その点以外にもこの映画にはかなりシンパシーがあり、自分自身も幼い頃からスポーツより音楽や映画を好んでいて、「男は野球をやる」って考えをもった父親の望む通りには育たなかった。でも、その父も今は自分の夢を全力で応援してくれる一人で、ビリーの父親や兄を見ていると重なって涙が溢れ出てくる。“ゴッドファーザー”なんかよりカッコいいパパなんだって。

夢を諦め田舎でバレエを教えるウィルキンソン先生の気持ちも痛い程分かる。最後のシーンがただ先生と抱き合うお涙頂戴だったらこんなに好きな映画になっていない。ビリーが出発する前に体育館で一人立ち尽くす彼女を映すあの一瞬のショットだけで十分。しかもそのシーンだけはいつも吸っていた煙草を吸っていない。煙に誤魔化していた自分の感情を噛み締めるように体育館の中の光に彼女は包まれる。夢を諦める人は沢山いる。

もちろん映画としてお洒落だし、流れるイギリスロックは完璧だし、ジェイミー・ベルは可愛すぎるし、構図や場面転換や色使いも素晴らしい。でもこの映画はそれ以上に何か自分の中に大切な物を吹き込んでくれる。エンドロールに流れる“believe”の歌詞のように「なるべきものは分からなくても、なりたい夢は決められる」。新たな年が既に輝く予感…!
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