やはり”この問題”を人々の胸に問いかけるのには、『それでも夜は明ける』のような牧歌的な印象を残す作風よりも、本作のような終始重々しく目を背けたくなるような作風の方が印象に残るように思う
クライマックスへ至る道筋が暗く困難であればある程、目指す先に辿り着いたときのカタルシスは眩しく大きい
この映画のモデルとなった『アミスタッド号事件』はあまりに難解、複雑かつ解決困難な事件だが、この解決を契機に『奴隷解放』への扉を開いた人々には最大の賛辞を贈らずにはいられない
そして、これを魅力的な俳優陣とともに作品化した努力にも敬意と賛辞を贈る
