原作は、翻訳ものオールタイムベスト10にも選ばれる古典ミステリー。寓話的な名文と、超どんでん返しで、読んだ当時さすがにびっくりした記憶がある。
小説ならではのあの雰囲気と大仕掛け、映像化はむずかしいんじゃないかなと思いつつ、怖いもの見たさもあり鑑賞。
ところが予想はいい意味で裏切られ、原作の要素を思いきってバラバラに解体し、サスペンスとして上手いこと再構築した映画になっていた。
正直、原作のよさはスポイルされているものの、それとはまた別の面白さが生まれており、往年のクラシックな娯楽作を愉しむことができた。
シオドマク監督は初めて観たけど、深掘りしたくなるような魅力を感じた。