がんちゃん

イーグル・アイのがんちゃんのレビュー・感想・評価

イーグル・アイ(2008年製作の映画)
2.5
無駄にカッコいいタイトル。

昔カラオケ屋でバイトしてたときに部屋でセックスしてるカップルをドア越しに見つけるのが上手い先輩いたけど、あれはイーグルアイだと思う。

あらすじ:
冴えない青年の元にかかってきた見知らぬ女からの電話。30秒後、突如テロリストとして追われる身となった彼は自分の他に同じような協力者がいることを知る。他人の携帯電話や監視カメラ等のあらゆる電子機器をハッキングして指示する女の正体とは。

---この先ちょいネタバレ----


その正体は国防総省が極秘開発した監視AIだったことが中盤で明かされる。面白いのはAIの目的がSF映画でありがちな「人類滅亡」ではなく、あくまで「新政府の組閣」であること。劇中で言及されるように、アメリカ独立宣言には「現行政府が人民に相応しくなければ人民は革命を起こしていい」と書かれている。自由の国で生まれたなんともアメリカンウェイなAI。

近い将来、人間の意思決定は全てAIによって行われるようになるかもしれない。大統領の選出。社員の採用。夕飯に何を食べるか。敵国に対する先制核攻撃の是非。既にいくつかは知らぬ間に実現してしまっているよね。

本作では主人公を含め複数名がAIの指示で行動していたが、誰も自分がテロ行為に加担させられていたとは気づかない。つまり人間がシステムの一部と化している。これは怖い!

ただ、鬼ごっこモノの作品は『ボーンシリーズ』や『ハリソン・フォード 逃亡者』のように主人公がある程度反撃してくれないと面白くないということがよく分かった。コピー屋の兄ちゃんとバツイチの主婦には荷が重いっつーの!

あと超監視社会の怖さを描きたい気持ちはわかるが、銃撃されている状況で「非常口から出ろ」とか看板に表示されても見逃すわいな…
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