映像も物語も美しい唯一無二の映画。
久しぶりに観て、はじめて映画館で観た。
はじめて観たときはDVDで、もう10年近く経ってる気がするけど、全部は分からないけど言語化できない何かに魅了されていて、『エル・スール』も大好きな映画になった。
それからも何回か観て、今回ついに映画館で鑑賞。
我ながら最初に観たときよりも理解できるようになっていたけど、それと同時に自分が大人になってしまっていることにも気付かされた。
スタートから「子ども」という存在を丁寧かつリアルにとらえていて、アナの純真さに入りやすいようになっている気がする。
それでも大人になると、アナの純真さに入りづらいんだけど。
純真な子どもの心をここまで丁寧に究極的に描いた映画は他にないと思う。あえて言うとしても、冗談抜きで『ドラえもん』くらい。
しかし個人的に、『エル・スール』も含めビクトル・エリセの作品で特に好きなのはカット。
画面構成が完璧というか、すべてが絵になるというか、ロケ地の環境の良さもあるけど、それを一番いい見せ方にしているのが素晴らしいと思う。
このカットの美しさで言ったら、ちゃんと考えてないけど、上から数えたらすぐ出しそうなくらい。
ただ、やはり静かな映画なので、面白いとかつまらないとかではなく、ちょっと眠気は襲ってくる。
いままでDVDで観たときはそんなことなかったと思うんだけど、やっぱり映画館で静かすぎると眠くなってしまう。
ここは自分の反省点。
ただ、やはり素晴らしい映画だったので、また改めて観ようと思う。