ちくわ

トゥモロー・ワールドのちくわのレビュー・感想・評価

トゥモロー・ワールド(2006年製作の映画)
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長回しの変態ルベツキ。ワンカットワンカット見たいがために随分時間がかかってしまった。演技もカメラワークも美術もエキストラも、全てが細部まで作りこまれていて一つの世界観が完璧に成り立たされている。もう鳥肌も起きない、現実の世界をまざまざと見せつけられている気分。

真面目な話になるけど、
大げさじゃなく近い将来というか今現在すでにイギリス国内と欧米各国、日本と韓国、中国と香港、イランとアメリカ、他それぞれの国の対立の溝は深まっていくばかりで、いつこの映画のような結果が訪れるか定かじゃないような情勢が世界各国で続いている。
リアルに世界全体が崩壊に向かっていってるよね。来年はオリンピックだし、本当自分の生きているこの世界がこれからどうなってっちゃうのか。想像するのが難しい。でも何が起ころうと生き抜きたい。家族を守れるために自分の身を案じたい。

何も自分の生活を犠牲にしてまで目立った社会運動ができるわけじゃないし周りに働きかけるほど切迫しているわけでもないんだけれど、
それでも最低限、普段の社会の動きに敏感になるべきだなと思った。やたら個人の主張を押し付けて煽ろうとしてくるメディアに惑わされない程度に、必要な情報を取り入れられるようにしたい。

自分の身を守る行動が自然と社会を守ることに繋がればと思いたい。この映画の主人公たちのように。
ちくわ

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