健一

男はつらいよの健一のレビュー・感想・評価

男はつらいよ(1969年製作の映画)
5.0
前日に50作目の「お帰り、寅さん。」を鑑賞していて 又々 大爆笑!大号泣!
今回 再びこの1作目を観る。恐らく3度目の鑑賞かな?

『桜が咲いております🌸』。
寅さんのそんな一言でこのシリーズは始まったんですね。
1作目なので 恒例の 夢オチ シーンはなし。若々しい寅さんの登場です!

おっ! 再鑑賞なのに意外と覚えていないもの。
最初の寅さんはあの 油揚げ みたいな色したジャケット🧥着てないんですね。
年齢の設定的には寅さんは30代前半くらいなのかな?
破茶滅茶な行動も 発する毒舌もパワー全開! 若いなぁ。
タコ社長が寅さんに『博さんが居なくなったら工場(こうば)が回らなくて潰れちゃうよぉ〜。』に対して、
『あぁ そりゃ結構!そうすりゃぁ この家も少しは風通しが良くなりゃぁ!』
の 掛け合いが最高に大好き!
今の時代 こんな言い合いしたら 訴えられそうだ。
本気で いがみ合ってない、何気なく過激な お隣さん同士のケンカ!
いいですねぇ。昭和だなぁ。もう飛沫 もクソもないです(笑)。

そして寅さんの妹 さくらさんの絶世の美女っぷり。
『ヤクザな兄貴』『四角い顔』のフーテンの男のたったひとりの肉親が、気立てが良くて美人な妹というこのギャップ。
このシリーズが長く続いた理由は ここにあるのではないでしょうか。

この作品がフランス🇫🇷で限定公開された時 さくらさんに一目惚れしたフランス人独身男性が続出し 当時ヨーロッパでの さくらさん人気 は相当凄かったらしい。
その後の続編が公開されると劇場は満席で映画など殆ど見てなく さくらさんがスクリーンに映し出される度に 客席のファン達は大熱狂!
スクリーンに向かって バラを一輪🌹 投げていたファンが大勢いたようだ。
それも納得。誰でも言っちゃいますよ!
『惚れてまうやろーー。」って(笑)。

本作で一番感動したシーンはやはり さくらさんと博さんとの披露宴。
志村喬さん演じる博さんの疎遠だったお父さんの心温まるスピーチ。それに感謝するお兄ちゃん(寅さん)。
このシーンは何回観ても号泣してしまいます。
スピーチシーンの前半、カメラは両親の顔ではなく 後ろ姿を延々と映し出す。その後 お父さんの涙をぬぐうシーン。この演出がなんとも上手い。疎遠だった空白の年月をうまく表現しています。

一応、全50作 全て鑑賞しました。
今から再び全作観る体力はないですが、この1作目は何年かおきに見返してみたくなる 日本映画界に名を残す名作です!🤭



😷コロナパンデミック中に鑑賞😷
健一

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