たた

ピカドンのたたのレビュー・感想・評価

ピカドン(1979年製作の映画)
5.0
ピカドンとは原爆のこと。
検索すれば観られるショートムービーです。
ぜひ観てみて下さい。

8時15分に何が起こるかを知っているのは観てる側だけ。
時計が秒を刻む音が胸に突き刺さります。

戦時下と言っても許される限りは平穏にのどかに、一般市民は日常生活を送っていたと思います。
朝起きて仕事や学校に出かける。
子供の世話をし家事をこなし、今日の晩ごはんのことを考える。現代と同じです。

そんな日常が一瞬にして地獄に変わります。生きても死んでも地獄。
何が起こったのか疑問に思う間もなく焼けて溶けて骨になる。即死でなかったらそれこそ地獄を、さまよい歩きながら息絶える。
もう、想像することしか出来ないけど、どんなに辛く悲しく理不尽な体験だっただろうかと。

フォロワーさんが言ってました。惨いからといって蓋をしちゃいけないと。
その通りですね。
そう遠くない将来、戦争体験者のいない時代が来ます。
戦争の悲惨さをこんなにも強く訴えてくれる作品を大事にしてかなくてはなりません。

10分足らずの台詞のない作品ですが、堅実で丁寧で、地味にレベルの高いanimation作品だと思います。
たた

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