まっどまっくすこーじ

プレステージのまっどまっくすこーじのレビュー・感想・評価

プレステージ(2006年製作の映画)
3.7
クリストファー・ノーラン監督のマジシャンがテーマでロンドンが舞台の映画。

役者が私の好きな人ばかりで見応えがありました。
ヒュー・ジャックマン
クリスチャン・ベイル
スカーレット・ヨハンソン
マイケル・ケイン
レベッカ・ホール
デヴィッド・ボウイ…
いやぁD・ボウイは最初判らなかったです。

アンジャー(ジャックマン)とボーデン(ベイル)という二人のマジシャンが、互いをライバルと認めながらも、因縁によって憎しみ合いながらそれぞれのマジックショーを進化させていきます。
ショーマンシップに長けているけどネタのアイデアは劣るアンジャーと、ネタのアイデアに勝りショーマンシップには劣るボーデン。
それぞれの思惑が負を呼んでいくのが哀しい。

ライバルということでは、あのニコラ・テスラとエジソンの関係性も描かれます。
エジソンは登場しませんが、テスラが(というか、テスラの発明が)重要な要素になってきます。

マジックを主題にしているので、一筋縄ではいかないラストになってますが、ノーラン監督のロンドンの天気のような、全体的に淡々とした進行のためにカタルシスのようなものは感じません。
ただ、今作のあとに撮ることになるインセプションにおけるノーラン監督の観客をよい意味で引きずり回す力量の萌芽は充分に感じました。

相変わらずクリスチャン・ベイルの役作りは唸らされます。この人はどんな役でもできちゃうんだろうなぁ。
いや、そういえばヒュー・ジャックマンも役作りは凄いぞ。ということは今作は実は本当にライバルが競演してた映画だったりして…

そんな妄想を呼ぶマジック映画でした。