みなりんすきー

セブンティーン・アゲインのみなりんすきーのレビュー・感想・評価

セブンティーン・アゲイン(2009年製作の映画)
4.1
『君らは母校に戻ってきては──昔の栄光の写真をじっと見つめる 今を嘆きながら 過去から離れられん』

『今夜はスカウトが来る いつもの力さえ出せれば──奨学金で大学入りだ あとはバラ色の人生だぞ』

『女房には追い出され子供たちは完全にシカト それは…やっぱ悲惨か 希望の光もない』

『”全てが僕の理想で──恋人にできなきゃ死にたいと思った”』


■ あらすじ ■
1989年、17歳のマイクはバスケ部のスター選手だった。次の試合を見に来るスカウトに認められれば奨学金で大学に行けることになり、バラ色の人生が待っている。そんな運命を決める大切な試合の前に、恋人のスカーレットが現れる。いつもと様子が違う彼女を不審に思ったマイクが問い詰めると、彼女は妊娠したと告げた。試合どころではなくなってしまったマイクは途中退場し、スカーレットと赤ん坊を選ぶ。
しかしそれから20年後、妻には離婚を求められ2人の子供たちにも無視され、挙句仕事もクビに。あの頃に戻りたいと願った彼はある日、目覚めると17歳に戻っており…


■ 感想 ■
『セブンティーン・アゲイン』
(『17Again』)

やだこれ超面白い(笑)もっかい観たいくらい。Netflixで流れる紹介映像見てなんか面白そーと思い軽い気持ちで観始めたんだけど、期待以上に超楽しめました。

もともとタイムスリップものとかは好きだけど、今作はよくある”過去に戻る”ものではなくて、あくまで時代や流れる時間はそのままで、自分の体だけが若くなるパターン。最近のアニメで同じパターンをとり面白かったのが『ReLIFE』。あれもダメ社会人になった主人公が高校生に戻って一時的に若返って楽しむお話だった。
自分の高校時代に戻るわけではなくあくまで身体的に若返っただけなので、何もかもをやり直せるわけではない。もちろん離婚協議中の妻もいるし、2人の子供もいる。その中での若返りなので結構いろいろと複雑だし動きにくかったりして、でもその辺の制約が入ってくるのが逆に面白かったなと。やりたい放題できるわけでもないし、勿論、娘に惚れられてしまっても困るわけで。笑

マイクがもともとバスケ部のスター選手だったという言わばスクールカースト最上位にいた人間だったのもデカいかなと。あれが、例えば息子のアレックスのように(ごめん笑)ちょっと気弱でいじめられ体質のような子だと、戻ったところで結局勇気が出せずあまり馴染めず、何も上手くいかない…なんて展開も十分に有り得ただろう。現にマイクの親友で超オタクのネッドは自分の高校時代は汚点で黒歴史だと思っており、あんな所には死んでも二度と戻りたくないと叫んでいたくらいだ。そう考えると、あくまでマイクはあの時代が自分にとって輝かしく華やかなもので、心から戻りたいと思えたものだったから奇跡は起こった(起こしてもらえた)のだろうなと。
マイクが筋肉馬鹿のスタンに迷わず噛み付き圧倒するシーンはマジで気持ちがいい。やっぱ陽キャには陽キャでぶつかっていかないとね。中身オッサンだけど。笑

あの頃に戻れたら…は誰もが一度は思うことだよね。私も中高とか超楽しかったので、戻れるなら迷わず戻りたい。その気持ちが強過ぎるのか、よく夢で戻ってる。笑

主人公マイク役のザック・エフロンが超色男。撮影当時は21歳くらいだと思うんだけど、全然高校生に見えるね。まぁ+5、6歳くらいなら余裕か。あっちの高校生は大人っぽいし。
親友ネッドがマジで最高で、超映画オタクなんだけどスターウォーズやロード・オブ・ザ・リングのネタが高頻度で出てくるのが最高。序盤ライトセーバーで戦うシーンでもう完全にこの映画に落ちました。校長先生もまさかの…でこれまた大爆笑。彼のおかげで何度も声出して笑わせてもらった。この映画に程よい笑いとユルさを加えてくれている。こんな親友欲しいね。

マイクをはじめに美男美女勢揃いだったので、絵的にも常に眼福で大満足。昨日観た映画が疲れ切った中年しか出てこず美男美女も1人もいないような映画だったのでその反動もありめちゃめちゃ満たされた。笑 やっぱ映画はこうでなくっちゃね〜〜。

ザック・エフロンのバスケテクがめちゃ上手くて本人がそもそも上手いのかな?練習したのかな?とかすごい考えちゃったけど、どうなんだろう🤔

万人に勧められる良作。楽しく穏やかな気持ちで観ていられます。