ツクヨミ

座頭市物語のツクヨミのレビュー・感想・評価

座頭市物語(1962年製作の映画)
3.8
盲目男の生き様…‼︎
座頭の市はヤクザ頭領飯岡の元を訪れ暫く暮らすことになり、とある浪人と親しくなるがその浪人は敵対組織の用心棒で…
"座頭市"シリーズ第1作目時代劇。午前十時の映画祭にて、"サマーフィルムにのって"の主人公ハダシの生涯ベストとのことで気になって鑑賞しました。やはり主人公座頭市の居合斬り描写は素晴らしくカッコ良い…真似したくなるのはわかるかも。
しかし今作の魅力はアクションよりも座頭市の男としての生き様であると感じた。盲目であることを逆手に取った金儲けをしたりフラフラした生活をしてヤクザな印象が強いが、本当は情に熱く弱いものを助けるヒーロー的側面を合わせもつキャラクターが堪らない。その人情は敵用心棒と親密になる展開に反映され独特の人間関係が形成される。これは"戦場のメリークリスマス"で感じた絶妙な関係と似ていた気がしますね。もちろんこの要素は"サマーフィルムにのって"でもオマージュされている。
これから時代劇を見る上で大事にしていきたい映画となるかもしれない。
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