ikumura

スタンド・バイ・ミーのikumuraのレビュー・感想・評価

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)
4.2
【夏の終わりの陽射しとジュブナイル あと、<エンダナイッ>】
言わずと知れた名作を、今更ながら初鑑賞。
去年、四人になったももクロの新曲「Re:Story」のPVが、スタンドバイミーオマージュになっていたのと
https://youtu.be/iALETAS0Xo0
(見たことがなくてもなんとなくわかった)
新しいセス・ローゲンプロデュースのコメディ映画
Good Boysもなんとなくこれに影響を受けてそうだったので
ますます気になり、手を出してみた。
古典だから、こういうオマージュや影響なんていくらでもあるのだけど。

感想としては、
なんで今まで見てこなかったんだー!
切なくて最後ホロリ。
以下、とりとめのない感想になりますが、
そうならざるを得ないような、見ている瞬間瞬間が愛おしくなる映画。
あとあのヒルどもはホンモノだったってマジすか?

ジュブナイル映画と言っても、この頃の子供達はやはり大人びているなあ。
まあ、50年代が舞台だし。
はじめの、ポマードキッチリつけてるゴーディ可愛い。
正義漢で仲間想いの美少年クリスの告白と涙にこちらももらい泣き。
テディのお父さんがノルマンディーで戦って、結果精神を病んだ、というように、
大戦の記憶も新しい。
そういえばサリンジャーもノルマンディー上陸作戦に参加した経験がいろんな作品に影を落としているし、
実際に目の当たりににした人たちにとってはただの英雄譚で済むことではなかったのだろう。

大人のズルさ、弱さ、しょうもなさを目の当たりにしてきた上での、
それでも通る通過儀礼としての冒険物語だから、
ジュブナイル映画としてもさらに陰翳に富む物語になっている。

こういう、なんであの頃あんなにいつも一緒にいたんだろ、
っていう友情、あるよなあ。
自分の場合、少なくとも大学入るまではその時々であったな。
「君がいないこと君とうまく話せないこと
まあいっか でもすごく辛くなるんだろうな」(唐突なくるり)

年上の不良少年たちも、今のアメリカにまだいそうな感じがすごい。
さすがに郵便箱を車上からバットで叩いて壊しまくるのは見たことないけど(笑)
通りをボーッと歩いてると、窓からワーッて声かけて脅して去っていく若者の車には10回くらい遭遇。
猛スピードで通りすがりに卵投げつけて去ってった車もあったな。。(前後の人たちも被害にあってた)
若者かどうかは見えなかったけどいい大人はやらんだろ(笑)


ヴァーン役のジェリーオコンネルがいまでは痩せてるの面白い。
ジョンキューザックがゴーディのお兄ちゃん役で出てるのビックリ。
クリス役のリバーフェニックスが若死にしてしまったのは本当に惜しい。。
それを知ってこの映画を見ると本当に胸が締め付けられますね。
ikumura

ikumura