ひろゆき

迷子の警察音楽隊のひろゆきのレビュー・感想・評価

迷子の警察音楽隊(2007年製作の映画)
3.4
銀幕短評 (#189)

「迷子の警察音楽隊」
2007年、イスラエル、仏、米。 1時間 27分。

総合評価 68点。

新年おめでとうございます。
この第一作は まずまずの滑り出しで、よかったなあ。

エジプトの警察音楽隊が、隣国のイスラエルに公演に行くが、手違いで小さな町に着いてしまい、地元の人のもてなしでバスの来る翌朝まで一夜分宿させてもらうはなし。

エジプト人はアラビア語を話し、イスラエルのひとはヘブライ語を話すので、互いにコミニュケーションする場面では やはり英語をつかう。

映画はいくつかのエピソードから成っているが、それぞれは多くを語り過ぎずに うまく余白を残している。愛について、哀しみについて、友情について、音楽について、それぞれ共感できるシーンを繰り広げる。

軍隊にせよ警察にせよ、士気高揚のために設けられる音楽隊だが、この(哀愁ただよう)喜劇の楽員は中年揃いで、彼ら自身の士気はかなり低い。音楽隊というのは、ドラマを展開させるための舞台装置に過ぎないのだ。

お互い英語がそれなりに使えるし、表情や身振り手振りも豊かだが、最後に相手とこころを通じ合わせるのは、やはり音楽である。
ひろゆき

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