子宮に沈めるが好みの作品なので、同じ監督ということで視聴。
【この物語を一言で言うと】
自傷壁のあるJK楓ちゃんが父親の性暴力の結果、妊娠しちゃってドン詰まる物語
【この物語を通して主人公は何を手に入れるのか?】
家族を失う
何が欲しかったのか…普通の家族
何が必要だったのか…家から出ること
差分…楓ちゃんの夏は終わらない
【似たような他の作品と何が違うのか?】
主役は本物のメンヘラなど、全体的にリアリティがある。
【感想】
最初に観て思ったのはR指定のMV「毒盛る」に、めちゃ似てるなって…どっちが先なんでしょう。
子宮に沈めるもそうだったんですが、この作品もマジか!ってなりました。思わず、ココで終わるんかいっ!ていう独り言を出してしまいました。
デビュー作にして作風は固まっているんですね。
監督は毎回オリモノを想起させる導入すんすかね…。監督の女性観がむちゃくちゃ歪んでそうで、興味深いです。
この映画における赤は、楓の色でもあり、母への紐帯でもあり、未来への希望でもあり、平和だった頃の家族像でもあり、オリモノであり、水子でもある、と…多義的な表現ですね。楓ちゃんが常に傘をさしてるのは、憧憬への回帰でもあり、母性の象徴でもあるんでしょう。その赤い傘で、最後は自分を滅多刺しです。母性に殺される。母親になることが救いだったのに、それすら赦されない、そんな自分なら殺したいですよね。でも、楓ちゃんの青春は終わらないのでしょう。どう終わっても不幸になりそうですが。
女優の方は監督のことを恨んで亡くなったとYouTuberの解説で聴きましたが、映画を観て納得しました。
とても息が詰まる映画で、かなり印象深かったです。こういう映画が自分は好きなんだよな、と改めて思いました。