YouTuberさんの紹介を観て視聴
【この物語を一言で言うと】
親子のホームビデオのていをした回想録を観せさせられながら、どう解釈するかで教養を値踏みされる、わかんないって言ったら負けの物語
【この物語を通して主人公は何を手に入れるのか?】
父と同じ31歳になって父の気持ちを解釈する
欲しかったもの…父の物語の真相
必要だったもの…解釈
差分…わからんもんは、わからんと受け入れること
【似たような他の作品と何が違うのか?】
ホームビデオのていと、説明しない手法
【感想】
ロラン・バルドの「作者の死」的なことでしょうか。
こういう映画は高尚な解釈を書き連らねば自分の無教養を晒してしまう…みたいな恐怖、もしくは、私にわからんもんを作るな!という監督に対しての怒り、はたまた、俺はわかってますよ?的なマウンティングスタイルなど、観る側が極端な態度に分かれそうな作品で飲み会で感想しゃべるとか絶対やらん方がいいやつやって思いました。
僕の感想としては、以下です。
お父さんが死んだということを仮定すると、死んだ父ちゃんと同い年になったし、父ちゃん、どんな気持ちやったんやろ?ウチにも子供がおるし、父ちゃんの気持ちわかるかも、父ちゃん、父ちゃん、どんな気持ちやったんや?ウチも31歳やし、父ちゃんだって大人になりきれてかなったんよな?父ちゃん、つらかったんけ?なぁ、どうやったんや、父ちゃんよ…っていう、父ちゃん回顧録で、いわゆるモーニングプロセスとか喪の仕事ってやつかと思いました。死を受け入れて、回復していくプロセスで、父との対話は続いていくのでしょう。太陽に焼けてしまった自分の心に日焼け止め塗るって解釈すれば、やはり回復の物語なんかな、と解釈しました。
正解なんてないし、わかんなかったも、学術的な考察も、感想の前では等価で貴賤はないですよ。どんな形であれ、貴方の感想は、それだけで尊いし価値があるんです。