ペコちゃん

ブルーベルベットのペコちゃんのレビュー・感想・評価

ブルーベルベット(1986年製作の映画)
3.5
美しく平和な世界と暴力と性に支配された世界が対照的。

嫌な予感…蛇口から今にも吹き出しそうな水。ねじれたホースが引っ張られる、何が起こるのかと思っていると、突然倒れるジェフリーの父。大量の昆虫が暗い場所でうごめている…うわぁ。

好奇心。踏み越えてはいけない一線、踏み越えない方がいい一線がある。異世界への扉は日常生活に転がっている。繋がっている。

耳を拾ったことで始まるジェフリーの体験は、真夏の夜の夢のよう。現実だけれど、現実ではないような…。

ナイフを持った女が、いきなり口淫…
脅しの電話…泣いて怯える女…
ヒステリックに叫ぶ悪魔に乗っ取られたような男とその行為…

常識を逸している。

サンディは、平和な世界の住人。
コマドリは愛の象徴。

腐敗した耳から一転して、光輝く耳が映しだされる。

コマドリは昆虫を食べている。愛は闇を駆逐するという意味だろうか…。