我が敬愛する山田風太郎の代表作のひとつ、魔界転生の何度目かの映像化。
基本プロットは「魔界転生という忍術で宮本武蔵や剣豪たちが復活し、柳生十兵衛と剣法比べをする」というもの。
ゲッターロボ・虚無戦記の石川賢や、バジリスクのせがわまさきなど、多くの漫画家がマンガ化しており、
過去の圧倒的な強者が復活し激闘を繰り広げるという構造は、後のFateシリーズやリーグオブレジェンドなどに先駆け、多くの作品に影響を与えている。
つーか、山田風太郎原作版の段階で「童貞宝蔵院胤舜がターザンして奇襲」とか「釣鐘を軸に組み立てられる激闘」など、ブッとびすぎてるんだが映像化となれば、嫌でもそれを超えてこないといけない。
……まあ、超えてない。
戦闘シーンのアイデアが「原作よりインパクトの無い演出」に格下げになっている。
アクションの吹き替えがほとんどなく、動けない俳優さんの普通のチャンバラショー。ダルい。普通にダルい。
CGも公開当時に劇場で見たら、まあまあ許されるかもしれんけど、今、小さなモニタで見ると「ああ、うん、そお?」みたいな出来。
普通の俳優を使っているのでクソ映画としても中々に評価が難しい。
これならもっと潔くクソ映画にしちゃった方が「シベリア超特急デビルマン」的に見る価値有ったんじゃなかろうか。
普通の駄作。