るる

キューティ・ブロンド2/ハッピーMAXのるるのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

続編になった途端、女vs男の構図から逃れたのはいいなあと思った。

でも爽快感は減ってしまった。社会人になっても変わらないエルを見られたのは良かったけど…

最初のほうにゲイ男性と一緒に働くシーンがあって、前作へのフォローなのかなあ?なんて邪推してしまった。

と思ったら、オスだけどピンクの服が好きな愛犬、それだけじゃない、あなたたちの犬はゲイなの! 面白い展開…
けど、なぜかそれを聞いて悲鳴をあげて飼い犬を抱えて逃げていく女性…フォローになってねえええ。その描写わざわざいらねえ〜!

保守派のヘテロ男性が同性愛を擁護!同性愛に理解があることをリベラルのアピールに使うな〜!今それ関係なくね〜!
犬を持ち出してそんな話する必要あったかよ〜!? ちょっと…なんとかならんかったかな〜! 時代〜!
でも10年前の表現だと思えば…急速に改善してきてるよなあと思う。ハリウッドすごい。

黒スーツだらけの中をピンクのスーツで闊歩! かっこいい…TPOって誰が決めたの!? 似合ってるからいいじゃん!みたいな…強さ。

ナメられたくないから黒を選ぶ女性、自己主張の為に黒以外を選ぶ女性…男性も黒スーツ白シャツ以外の色を着ることが自己主張になったり…そんなの関係なく、みんな好きな色を選べたらいいのにね…

「ピンクは嫌い?」

ハッピーマインドにマリッジピンクが合わさって〜!無敵。
喧嘩を歌で黙らせる…ディズニーヒロインかよ!?

愛犬のママ犬が動物実験に使われるなんて、いつも使ってる化粧品が動物の犠牲の元に作られてるなんて知ったら、気になって使えなくなっちゃう、そうだわ、動物実験を禁止する新しい法律を作ればいいんだわ!ってすごい思考。

でもそれくらい単純でいいはずなんだよねえ、とも思う。そこまでして化粧したいわけじゃないわ…とかいう会話を、女性たちにもっとして欲しかった気がするな…

なんだろうな〜! 相変わらず、仲間たちが優しすぎる〜なんだかな〜エメットとの関係が全く足を引っ張らないのは良いんだけど…

敵が明確に設定されてないから物足りないというか…女vs男の構図を避けたかったのはわかるけど、化粧品というアイテムをめぐる話にしては女vs女の図はなんだか中途半端だし、女vs社会にも主人公vs政治にもなりきれてない気がして、物足りない…

チアのパフォーマンスとか女友達動員とか、なりふり構わない署名活動は良いんだけど…ちょっとげんなり…圧倒的数を占める男性政治家を相手に…うーん…ガツンと言葉にして欲しかった気がする…

いやだと思ったことは言わなきゃね!ってメッセージはその通りなんだけど…うーん。

前作に比べてツボを外しちゃったなあという気はするけれど、続編が見たいなあ。おばちゃんになってもおばあちゃんになってもピンクを"卒業"せずに着こなし、明るく元気に能天気に前向きに活躍し続けるエルを見たいなと思った。
るる

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