三四子

コピーキャットの三四子のレビュー・感想・評価

コピーキャット(1995年製作の映画)
4.0
とても面白かった。ハラハラするし、登場人物もかっこいいし良かった。
めちゃめちゃ面白いんだけど、なんかこう、なんか…🤔ってなるところも含めて良かった、と私は思う。


モナハン刑事が凄い可愛くて、日本のドラマみたいだなとか勝手に思ったり。可愛くって優秀でちょっと小悪魔っぽい紅一点ってそんなイメージ。
最初に出てきた時ルーベンをからかってわざと彼女の電話出る時に「もしもし」って被せるところがあんまりにもとんでもない女で心配になった。そのあとの家宅捜査の時もめちゃくちゃボディタッチする。肩を触る、お見通しよと振る舞う、頭を肩に乗せる、凄い。
後から調べてもそういう話とか考察とか何にも出てなかったし単にそういう女性だったってだけなのかな…。
いかにも可愛くて強い女の子!って感じだけど別に同僚にそれを揶揄われたりする描写もなく普通に同じ職場の人間やってたし…。
私が勝手にそこを穿った目で見てたからモナハンがこのあと狙われるんだと思ってたよ。車に乗り込むところを見られてたシーンもあったし。
そしたら一貫してヘレン狙いでそーなんだ!?ってなった。

殺人鬼がヘレン大好き〜なのもからかってるとか嫌がらせなのかと思ったら異常に愛してるだけってやつなのね…。そういう感じなの!?とそこもびっくり。
パンツくれとかめっちゃ嫌がらせだと思った。

ヘレンのパソコンに嫌がらせのメールが届くシーンが好き。
文字とか演出とかに当時生まれてないとはいえ懐かしいなと思ったし、あの時代のひとが考える凄腕ハッカーというものにいいなと感じた。
ヘレンの家も好き。ごちゃごちゃしてて本や物が転がってて、偏屈な博士の住む家って感じ。

殺人鬼に襲われて外に出られなくなるっていうインパクトある設定も好きだった。
警備員に確認してもらってその上で入ったトイレに女のふりをして侵入してた男がいて首を吊られるってコッワ〜って思った。
しかも駆けつけた警官も殺される。
それを再現してきた相手に逆手にとって脱出するカタルシスも良かった。
伏線の回収がうまい映画だと思う。
それ以上撃ったら殺しちゃうでしょ、が動きを止めるだけにとどめたせいで後輩が死んでしまったからもう躊躇わない、とか。


サスペンスに巧妙に恋愛が絡んできて言語化が難しい。
モナハン刑事の元彼が「死んでしまえって思ってたのに今は俺が死んであいつが生き返るならそうしたい」って泣いてたシーンが印象的。相手が生きてるからこそ嫌いに思えるし、嫌いでも同僚だった男が自分のせいで死んだ自責の念。美しい。

ルーベンとヘレンが寝たふりをしたり、モナハンがルーベンに思わせぶりに振る舞ったり、殺人鬼がヘレンに変な愛情を向けてたりいろんなことがあってわけわかんなくなるけど、人間の人生は単純じゃないからこういういろんなことが複雑に絡み合ってるというのもいいなと思った。

最初の白人20〜30代の男を立たせるシーンとか、いまの価値観だとちょっと躓くシーンもあるけど面白かったと思う。
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