ハレルヤ

007/カジノ・ロワイヤルのハレルヤのレビュー・感想・評価

007/カジノ・ロワイヤル(1967年製作の映画)
3.4
世界各国の情報機関の諜報員が相次いで、謎の組織スメルシによって殺害される。この緊急事態に対処すべく既に引退した名スパイ、ジェームズ・ボンドに復帰を要請するスパイコメディ映画。

オリジナルの007シリーズは全作鑑賞済み。ショーン・コネリーが主演したスピンオフ作品「ネバーセイ・ネバーアゲイン」も見ているのに、この作品だけずっと未鑑賞でした。

それもダニエル・クレイグの「007 カジノ・ロワイヤル」が個人的にシリーズ最高傑作レベルだと思っているからというのも大きかった。パロディ作とは言えこっちが見劣りするのは確実。見る気は全く起こらないままでした。

でもアマプラで間もなく配信終了との事で、何やかんやでここで見とかないともう見ないだろうなと思い直し、この機会に初鑑賞。

本作製作当時は既にショーン・コネリーのジェームズ・ボンドで本家シリーズは確固たる人気を築いている真っ只中。この作品だけ権利上の問題で別枠での製作。ジェームズ・ボンドが主役だけど従来の007のテーマは流れないし、ガンバレルもない。

それにしてもキャストが物凄く豪華。ピーター・セラーズにデヴィッド・ニーヴン、オーソン・ウェルズ、デボラ・カー、ウディ・アレン、シャルル・ボワイエ、ウィリアム・ホールデン、ピーター・オトゥール、そして本家「ドクター・ノオ」で初のボンドガール役だったウルスラ・アンドレスまで。

そんな豪華絢爛な出演者たちですが、内容は良い意味でも悪い意味でもシッチャカメッチャカ。後のオースティン・パワーズやピンクパンサーにも影響を与えたと言われているコメディ調の作風は好きな人ならとことん好きな感じでしょう。

そして終盤の全部投げ出したかのようなどんちゃん騒ぎは他の映画でも見たことがないほど。思うように作れなかった製作者サイドのヤケクソとも言われていて、それほどのぶっ壊れっぷり。

本家007シリーズとは全然違う形ですが、ファンならおまけ程度の認識で見るのがベストでしょう。
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