健一

JAWS/ジョーズの健一のレビュー・感想・評価

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)
4.6
『午後のロードショー』で放送していたので録画して深夜に鑑賞。

誰もが認める映画史上不朽の名作。
スピルバーグ監督 当時26歳!!
歴史に名を残す人というのは若い頃から凄いんだな。

コロナ禍の今になってこの名作を見返すと冒頭のシーンに色々考えさせられる。
浜辺に若い女性の上半身のみの遺体が打ち上がる。
検死官からサメに襲われたと聞いた警察署長は自らの判断で遊泳禁止にする。
その行動を見た市長が 署長の職務を阻む。
ここは避暑地、今は絶好のサマーシーズン。観光でこの町の産業は成り立っているのに 今ビーチを封鎖したら町にとっては死活問題。
海の中では人喰いザメが泳いでいるというのに 多くの人々がビーチと海上を埋め尽くしている。
そして・・・
命を取るか、経済を取るか!
まさに今 我々が直面している最大の問題を 奇しくもこの作品が未来を予知したかのように現代の我々に問いかけてくる。
署長が遺族に 平手打ちされる。
『あなたは知っていたのに 止めなかった。そして私の息子は死んだ。』
彼は海の出入りを止めようとしたのに。
市長に阻まれただけなのに。
遺族にキツい言葉を浴びせられている署長を 横で見ていた市長。
『すまない署長。君のせいじゃないのに。』
署長が言い返す。
『いや、私のせいだ。』

このコロナ禍の中。
貴方は『署長派』ですか?
それとも『市長派』ですか?
100%その答えを出せる人は誰もいないと思う。私も自分がどちらかと問われると困り果ててしまう・・・


最大の見せ場は署長と若き海洋生物学者とプロのサメハンターの3人が協力して全長8メートルの巨大ザメに挑む海洋上でのバトルシーン。
しかし今回 既に3度目の再鑑賞なので 殆どのシーンを鮮明に覚えていたので新たな驚きは さすがに無かった。
それだけ初めて見た時の衝撃が強く、深く脳裏に残っていたということだ。
とは言えロバート・ショウがサメに喰われるシーンは何回観てもインパクト大。

この作品が世界中で大ヒットしたおかげで 海水浴に行く人が激減したそうで。
コロナが蔓延する今、人々が外に出なくなるような この作品ぐらいのインパクトがあるものは 無いのだろうか?
健一

健一