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蜘蛛巣城のtanayukiのレビュー・感想・評価

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)
4.1
日本の戦国時代を舞台にシェイクスピアの「マクベス」を描く。三船敏郎の目玉がぐりっと強調された大袈裟な表情や山田五十鈴の能面のような顔は意図したもので、能の様式美を取り入れたものだという。

鷲津武時と三木義明が勝手知ったる蜘蛛手の森で道に迷い物の怪に誑かされるところ、武時の妻浅芽が夫を唆す場面、その浅芽が良心の呵責に耐えきれずに発狂するシーン、森が動くさま、武時に次々と本物の矢が襲いかかる場面など、見どころ満載の作品だが、エンタメ性は薄く、古典作品の重厚さが勝る。あと、古い映画だからしかたないかもしれないが、男性陣が声を張ると音が割れて聞きづらいのがなんとも惜しい。

△2020/08/15 Apple TVで3回目鑑賞。スコア4.1
△2015/08/14 iTunes登録。スコア4.1
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