かずぽん

キートンのセブン・チャンス/キートンの栃麺棒のかずぽんのレビュー・感想・評価

3.7
監督:バスター・キートン(1925年・米・56分・モノクロ・サイレント)
原題:SEVEN CHANCES

バスター・キートン、チャールズ・チャップリン、ハロルド・ロイドの3人が、サイレント映画のスーパースターと聞いている。チャップリンの作品は数作観たので、今回はバスター・キートンに初挑戦。
新聞広告を観て殺到した花嫁志願者たちから逃げる、ジミー(バスター・キートン)のアクションと運動神経が素晴らしい。「キートンの岩なだれ」と呼ばれるシーンは圧巻。たとえアレが張りぼての岩だとしても、転がり落ちて来る岩を避けながら斜面を転げ落ち、クレーンにぶら下がり、木に登り、川を泳ぎ、愛するメアリーの元へと必死で走るジミーは、トライアスロンの選手さながらの運動量。
1920年代に撮られたサイレント映画を観て、2023年に生きる私が、キートンの俊敏な動きに驚き、可笑しいと笑っている。不思議な気分。
キートンの作品は、まだ本作しか観ていないのでハッキリとは分からないけれど、チャップリンの作品に感じる切なさはなかった。チャップリンが苦手な人には、こちらが向いているかもしれない。
さて、27歳の誕生日の午後7時に、ジミーは愛するメアリーと無事に結婚出来たのか…ご自分でご確認を。
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