ゴシちゃん

忠臣蔵のゴシちゃんのレビュー・感想・評価

忠臣蔵(1958年製作の映画)
3.9
忠臣蔵の映画と言えば沢山ありますが、ここしばらくは忠臣蔵の本筋ではなく、物語の中で語られていなかった裏話的なものであったり、事実はこうであったというような作品がほとんどであったと思います。
1958年の今作は忠臣蔵かくあるべしと言える、まさしく王道中の王道を行く作品

すでに制作から60年以上も経っている事もあり、場面の編集などはさすがに古さを感じてしまいますが、松の廊下など現代では考えられないほどの豪華なセット撮影、演劇調に統一された場面、まるで豪華な演劇を観ているような3時間です。
昭和の名優たちや、アウトローになる前の勝新太郎、若き中村玉緒や若尾文子など、スターたちを作品の中に見つける楽しさもあります。
 
絶対絶命のピンチでも、世の人々の心の中は赤穂浪士たちの味方とばかりにピンチを解決!
落ち着いて考えると「そんなのありか?」
なんて場面もありますが、そんなふうに考えては楽しめません(笑)
素直に楽しむのが一番です。

観客にフラストレーションを溜めさせておいて、クライマックスは一気に仇討へとなだれ込む構成の見事さ、流石王道です。
面白かった!
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