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犬神家の一族のRyuのレビュー・感想・評価

犬神家の一族(2006年製作の映画)
3.6
昭和22年、信州那須で製薬会社にて財を成した犬神佐兵衛が死去。遺言状の内容から犬神家の財産は佐兵衛の恩師の孫娘 野々宮珠世の意思にかかっている状態となる。私立探偵の金田一耕助は犬神家の顧問弁護士の部下 若林から「犬神家によからぬ事が起きそうなので調査してほしい」と依頼され、那須にやってくる。しかし金田一が那須にやってきてすぐに若林が毒殺されてしまう。

1976年の同名映画を30年ぶりに同じく、市川崑監督・石坂浩二主演でリメイクした作品。市川崑監督の遺作となった。
監督も主演も、さらに他の数名のキャストが同じ中でのリメイク。演出も展開も旧作通りなものだし、事件の真相も知っちゃってるし、正直真新しさは全くなかったです。ただ、やはり旧作が非常におもしろい作品なので、それを辿るだけでも十分おもしろいと思います。
石坂浩二、加藤武、大滝秀治が同じ役柄で出演しており(加藤武は役名こそ違いますが)、旧作でそれぞれ竹子、梅子を演じた三條美紀、草笛光子も別の役柄で出演。石坂浩二も加藤武もすっかり老けちゃってますが、やっぱりこの役はこの2人がしっくりきますね。他のキャスト陣も決して悪いわけではないんですが、やはり旧作を知ってしまっていると、ハマりきれないところがありました。
30年も経って、時代が変わったのもあると思いますが、全体的に爽やかになって、おどろおどろしさが減ってしまっていたような印象です。
やはり旧作には敵わないですが、そもそもがおもしろい作品なので、普通に楽しく観れたかなぁ と思います。
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