空海花

細い目の空海花のレビュー・感想・評価

細い目(2004年製作の映画)
3.4
この日の3本目

内容は一昔前の少女漫画のようでもある。と思った。だが、背景は重いし、生々しい。

冒頭のギャング?の女の子に手を出して、少年が撃たれる場面にくらっとした。当時のマレーシアこんなですか?金城武の恋の惑星、リアルタイムで観てた。今と比べれば昔だが…でもそれが主人公の彼が生きていた世界なのだろう。
えぇ私はディカプリオ推しますが(笑)

若いって時に残酷。観ていて歯痒い。
少年は甘い。乗り越えなければいけないところに気付いていない。
少女も。意地を張っている場合じゃない。展開上わからなくもないが。
でもね子供なんだからそれでも本当はいい。でも良い悪いじゃないんだ。手を離してはダメなんだよ。失うって本当に…後からどうしようもなくなってしまうのだから。

「タレンタイム」も観た。出演者がかぶっていて、オーキッドのお父さんがいいキャラで好き。可愛い。お母さんも素敵な人。それより夫婦仲良すぎ(笑)お互いの家族に理解があっただけに、つらい。ジェイソン君の親友もすごく良い子だった。しかし周りだけの理解ではまだ難しいのだろう。昔の方が自由だったとキョン君が言う。

最後の詩は心の奥に響く。それをここまでアジアの多民族国家での初恋映画に落とし込むとは監督が只者ではない所以か。

今でないある場所での青春悲話。
初恋はたいてい悲恋。
其処でなければ誰でも通るような苦い思い出で残ったかもしれない。
空海花

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