DarkKnightK

ターミネーター3のDarkKnightKのレビュー・感想・評価

ターミネーター3(2003年製作の映画)
2.5
「シュワちゃん、よく出たな」

世紀の大傑作「T2」の続編を作るには相当勇気が必要であったろう。キャメロン本人でさえもう作る気になっていなかったのだから。それをまたハリウッド商業主義がやらかしてくれました。

それなりに予算もかかっているし、普通のSF映画として見れば割と楽しめるかもしれない。しかし本作のタイトルには、かの「ターミネーター」という冠が付いているのである。そうするからには前作を凌ぐくらいの気概で作って欲しかった!何か全体的に惰性で作った感が否めない。

とにかく痛い、痛過ぎる!
T-800の改良版であるT-850(シュワちゃん)が登場してサングラスをかけるシーンなんて自虐的過ぎて見ていられない。というか、T-850=シュワちゃんである必然性が全く感じられない。一応、ジョンの思い入れがあるとか説明っぽいこと言っているが、そんな安っぽいノスタルジーのために人類軍のリーダーが自分を護るために送り込むのが、最新型より弱くていいの?そんな続編のこじつけっぽいところもNG。

シリーズ初の女性ターミネーターT-Xに期待はあったのだが、ギャグっぽくって正直期待外れ。やはりT-1000の方が恐怖感が圧倒的であった。棺桶担いだシュワちゃんも足元おぼつかなくて見ていられないし、ジョン・コナーは薄汚いホームレスだし(T2のエドワード・ファーロングの美貌はいずこ!?)、クレア・デインズもかつてのロミ・ジュリの頃の輝きを失って誰にも感情移入できない。敢えて挙げるとすればDr.シルバーマンか!?

残念ながら、ターミネーター史から抹殺されるのも納得の残念な出来。T2がそれだけ傑作だったと再認識できる世紀の駄作。
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