DarkKnightK

THE BATMAN-ザ・バットマンーのDarkKnightKのレビュー・感想・評価

4.5
「リアル・バットマンの新解釈」

ジャスティス・リーグ(JL)がアベンジャーズ に敵わず、DCはスーパーパワーの追求を諦めリアル路線に舵を切ったようだ。

前半は完全にサイコ・サスペンス。
おバカなジム・キャリーのリドラーと違って、コミック版の名作『ハッシュ』でも暗躍した頭脳明晰なリドラーと、まだまだ探偵としては駆け出しのバッツのやり方は見応えがあった。

これまでのバットマンはどちらかというと腐りきっているものの、父母と一緒に生活したゴッサムを少しでも良くしようという「献身」だったのに対して、本作のバットマン のスタンスは悪党を含むゴッサムへの「復讐」。歪んでるな〜。そんな歪みっぷりも、久々にフィーチャーされた、バットマンではなくブルース・ウェインの闇(病み)であり、ロバート・パディンソンの焦点も虚な表情が上手く表現していた。それでいながら街を洪水が襲ってからは、そんな心境に変化があらわれ、バットマンとして一皮剥けた気がする。

新バットマンの造形も良かった。JLのバットマンはちょっとふくよかになってしまったけど、本作ではスリムになってアクションに説得力を持たせていた。

減点要素はリアルを追求したあまり、バットマンの代名詞でもある(?!)ガジェットがほとんど活躍しなかったこと(胸のマークがバッタランというのは面白い解釈だった)。バットモービルも見せ場はあったけど、単にパワーのあるマッスルカーじゃんという。。。やり過ぎると現実離れしてそのあたりのバランスは難しいところではあるかと思うのですが。

エンドロールでコリン・ファレルの名前を見つけて、影も形も無かったじゃないかと思っていたらその後に役名も出てきて、まさかの配役にビックリ。。。
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