Mayuzumi

網走番外地 南国の対決のMayuzumiのレビュー・感想・評価

網走番外地 南国の対決(1966年製作の映画)
3.4
 本作で黒スーツ・リーゼントの気障すぎる殺し屋を演じている吉田輝雄は、私のお気に入りの俳優である。
 彼は今回も色んなことを仕出かして呉れているが、例えば、高倉健と対決中なのに、終始、拳銃の汚れを気にして、ハンケチで磨きまくるシーンは秀逸である。そして健さんにその拳銃を足蹴にされて、
「俺の命の次に大事な拳銃を」
 と憤怒するのである。ところが健さんが、俺のドスとおまえのピストルとどっちが早いかな、と牽制を掛けるや否や、ふっと鼻息をもらして、
「どうやらおまえの言う通りになる気がしてきたぜ」
 と、あっさり相手の意見を受け入れるのである。前代未聞の殺し屋である。そしてラストはどこぞの下級チンピラに撃たれて、クルーザーの上であっさり死ぬのである。この格好いいんだか悪いんだかよくわからない趣がこの人の持味であると言いたい。