雨宮はな

恋はデジャ・ブの雨宮はなのレビュー・感想・評価

恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)
4.0
復活と再生でもって“愛”を学び、身に着けた先に“ゆるし”がある。
まさしくキリスト教って感じのロマンス映画。

都合よく過ごしたい、苦しさから抜け出したいという自分本位なままでは決して抜け出せない。
他者を思いやって初めて「ひとり(孤独)」から抜け出して愛がそばにいてくれるんだという教訓がコメディタッチで描かれていた。

時間がたつにつれて主人公の顔つきまで変わって見える、さすがのビル・マーレイ。
イケメンかどうか、見た目がどうかでなくて、その人の言動や姿勢に表れるかっこよさが他者を惹きつけるのだとしっかり映し出している。

「謙虚で、子どもが好きで、思いやりがあって……」とリタが列挙する“好きになる男の条件”を最終的にクリアしてしまうのはすごいけど、むしろ、このリストの方がすごい。
フィルに対してNOを言うためのリストなのはわかるけど、そんなの聖人じゃないかというレベルのラインナップ。
ただ、ふだん誰もが「そうあるべきだろう」って思っていそうな“善い人”の条件でもあるような。
雨宮はな

雨宮はな