空海花

イエスマン “YES”は人生のパスワードの空海花のレビュー・感想・評価

4.3
お休み中の振り返り3本目。

邦題のYESがキーワードではなくパスワードというのが良い。
ちょっと謎解き感が出る?
これはすごく良くできていて、
YES=前向きということや、
単なる性善説に基づくだけではなく
「NO」と言ったら、そこに続く未来や経験、
出会うかもしれなかった人へも繋がらない。
そんなことを格言めかして言うのではなくて
ちゃんとYESの続きを描いている。
コメディの中で楽しめて
見終わったらいつの間にか伝わっている
という感じが素敵だ。

私はジム・キャリーは実はそんなに好きな俳優ではない。
でもこれはジム・キャリーだからこそ良かった。
顔芸ともいえる表情の豊かさとコミカルさが
作品の面白さを更に極上のものに塗り替えている。
他の人だったらこの楽しさは半減していたことだろう。
ジャケットの彼の全身の表現を一目見れば
内容をまだ知らなくてもわかること請け合い(笑)
上司や友達、恋人のキャラクターも魅力的。

蛇足なので読み飛ばしてもらってかまわないが
わりと最近、学生のアルバイトの子が
自分は自分の意見がしっかり言えるタイプだと
自信満々に語っていたことがあったが
正直NOmanにしか聞こえなかったというか(笑)
面倒でいやなことはやりたくありません!
と言っているだけな気がして口ポカーン状態に。
引き合いに出してごめんねって気もするが
それはYESということでやることは増えるかもしれないし、困難にぶち当たる可能性もきっと増えるだろう。
でも、経験による成長とか、そのおかげで出会える人達、そのままでは見えなかった目標のグレードアップとかの可能性も遠退く訳で。
一見面倒なことも、
それはこれからの人生を繋ぐパスワードになり得るのではないか。
タイトルそのまま!(笑)
まぁ「NO」という事柄にもよりますね。

他人の言う何かや外から来る何かは
自分からは出て来ない、
生まれないかもしれないものだから
まずはなるべく一旦受け止めてみたい。

良心に背くこと以外であれば。
だから嘘はいけない。
ちょっと複雑。だから謎解き。
だから面白い。

結構「え?」と思ったり、1番やりたかったことではなくとも
一生懸命やって問題が解けると
やって良かった!ってこと
人生には多々ある。


2020自宅鑑賞No.18/total87
空海花

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