『スイーツ男子』という言葉が世に出てからかなり経ちますね
しかし、ジャニーズといって、甘くみてはならぬぞ。
『ゴールデンスランバー』の中村義洋監督作品。
お話はいたってハートフル・ファンタジーの王道。
でも、そんな王道でも一味も二味も違うでござるよ。
ファンタジーなので、ツッコミどころはたくさんありますが、
それは抜きにして、
「人と人とのつながりに、年や身分なぞは、関係無きことでござるぞ。」
「母上に対して、なんという口のききようか。謝られい。」
安兵衛の説教はごくごくあたり前、だったこと。
時代の移り変わりで人々が忘れかけてしまっていること。
それだけに限らず、
母子家庭の苦労、社会の男女平等、仕事に対する考え・・
東京が江戸においてきてしまったものを
安兵衛が怒号で思い起こさせてくれる。
これが現代社会への風刺となっていて
甘いスイーツや甘いマスクの錦戸君の
甘い甘いファンタジー映画を
キリリと引き立たせてくれている。
特別なハデさはないんです。でも地味でもない。
サラリとしているようでしっかりとした存在感。
苦味と甘味のバランスがまるで『プリン』のよう。
錦戸君がいい味だわ。
まったくちょんまげ似合ってないけど、
そのくらいがちょうどいいのかも。
彼がカッコいいのはさすがジャニーズ。
一本筋の通った侍を、コミカルに、そして愛情深く演じられています。
ファンの人も、そうでない人も
心地よく見れると思いますよ。
個人的には、久しぶりに
ともさかりえの噛み合わせの悪さっぷりに
キュンキュンしてしまいました。
家族みんなで観れるいい映画だと思います。
