めしいらず

第七天国のめしいらずのレビュー・感想・評価

第七天国(1927年製作の映画)
3.4
「シコ、ディアーヌ、天国」。二人だけの愛の祈り。何て心の清らかな映画だろう。純朴な男女が不器用に愛を育んでいく過程の可愛らしさいじらしさ。幸せは待っていてもやって来ない。自信がないままでは人生が立ち行かない。怖くても自分から掴もうとした者だけが近付ける。ようやっと手にしたその時に戦争によって分かたれてしまう。でも彼らだけの祈りがいつでも二人を繋いでくれると信じていた。数年後、男の帰りを待つ女の元に戦死の知らせが届いて…。多幸感に包まれるような前半の素晴らしさ。第一回アカデミー賞で主演女優賞を得たジャネット・ゲイナーが本当にいい。戦争によって暗く転調する後半が少し冗長に感じられるのが惜しい。
めしいらず

めしいらず