過激化するメディアの報道に乗じ、自らの犯罪を映画化して一儲けしようと企む2人の悪党を、ベテラン刑事と若手消防士のコンビが追う。
タイトルはアンディ・ウォーホールの名言「誰でも15分間は有名になれる」から。「逃走中の犯罪者がメディアの過剰な報道によって有名人になっていく」という筋書きのせいで、本作は「警察が無能な映画」としては最高クラスの仕上がりに(笑)。NYの繁華街で白昼堂々銃撃線をやって逃げられるほどアメリカの警察は甘くないと思うが…
冒頭、悪党2人のどう考えても無計画で場当たり的な行動に「あぁこれは『ホーム・アローン』みたいなお調子者と短気な兄貴分がドタバタするオフビートなケイパーものね」と予想した。
しかしその後は拷問に殺しとハードな展開が続いた挙句、衝動的なはずの兄貴分が『SAW』ばりに計算し尽くされたデストラップを仕掛けてくるという、冒頭のドタバタからは完全に別人の仕事ぶり。
また警察側も、ベテラン刑事が若手に指導する『ルーキー』のようなバディムービーかと思いきや、デニーロ拷問からのまさかの反則的展開へ。その後、善人が復讐心から一線を越えようとする展開は『セブン』か思いきや、それはせんのかーい!
要素が多過ぎて大変お得な映画でした。