Melko

ロッキー2のMelkoのレビュー・感想・評価

ロッキー2(1979年製作の映画)
4.1
「ロッキーがなぜこれほどの人気を得たか、不明です」

「奴はすごい…」
「同じ人間だ。勝てる。」

「…今だ!切り替えろ!!!」

ロッキーが人々から人気な理由は、決して人に暴言吐いたり、人の悪口言ったりしないからだと、確信した。

ハァ〜2回泣きました。
ラストのファイトシーンは、1を悠に超えてきた。震えるほどの、熱き男の死闘。

前作のラスト、アポロとのファイトシーンから始まる本作。勝負に勝って試合に負けたロッキー。試合でボコボコにやられた彼は、ボクサーは引退宣言、仕事を探すも、中卒の彼にマトモな仕事はなく。前作でロッキーにギリまで追い詰められたアポロの元には誹謗中傷の手紙が殺到。これに怒り浸透のアポロは汚いやり方でロッキーを挑発、彼を再起不能にするため再戦を目論む。これを最初は受け流していたロッキー、だが稼ぎに事欠く日々。俺にはボクシングしかない。返り咲こうもエイドリアンは反対。愛する人からの応援がないと練習に身が入らない。腑抜けのロッキー。
そんな中、彼の代わりに身重の身体で働いていたエイドリアンが倒れ……

ロッキーは、典型的な「闘う理由がないと頑張れない」ファイター。しかもそれは、お金ではなく「愛する人」なのだ。
この2はストーリー としての緩急が巧い。後半まではロッキーを中心に人間ドラマを濃く繰り広げ、ラスト20分はしっかりとボクシングシーンを見せてくれる。
闘志に燃える「王者」と、戸惑いつつ迎え撃つ「挑戦者」という、世にも珍しい構図。

ロッキーの身体を心配してあんなにボクシング嫌がってたエイドリアン。出産後まさかの命の危機から生還。「お前のためならボクシングをやめても…」のロッキーに、ただ一言。「勝って」
泣いちゃった〜〜〜
これでエイドリアンも立派にファイターの妻です。ロッキー頑張っちゃう!!

からのトレーニングシーン。
最後の方、ビックリするぐらいの人数の子供が後ろから走ってくるのは、なんかドリフみたいwww

ロッキー自身のファイトで面白いのは、元々ののんびりした性格ゆえか、序盤は受け身で撃たれっぱなしなのが、ラウンド4ぐらいまでなると、「来い!!」と相手を挑発するようになり、闘いの中で人格が変わるように、どんどん温厚な人間の皮が剥けて闘士が現れていくところ。そう、ロッキーは”超”長期戦に向いてるファイター。

そしてなんだかんだやはりセコンドのミッキーが良い仕事してるし良い味出してるんだよなー。
自分のところにもっかい教えを請いに来たくせにやる気を見せないロッキーに一度はブチギレつつ、彼に闘志が戻るまで根気強く寄り添う。
サウスポーの彼を右構えに矯正させる策士でありながら、トレーニングは鶏を追いかけさせたりとアナログ!
何が熱いって、試合中ずっとロッキーを「応援」してること。「何してる、早く倒せ!」ではなく、「お前は虎だ!戦車だ!敏捷なイタリアの戦車だ!」「ダメージなんかない、お前はタフだ!」とやる気を煽る言葉をかけ続ける。
「ボディを攻めろ!」のミッキーの声がけを、ロッキーも地味に守る。2人確認しながら少しずつアポロを追い詰める。

テレビで応援するエイドリアンにも思わず「反撃して!」と力が入る。怖くて試合を見れなかった1とはえらい違いだ。

だから、あのラストはホントに泣いたなあ〜〜!!ミッキーみたいに私もわぁぁぁぁぁー!ってなった!!
ロッキー、なんだかんだ言いながらちゃんとミッキーの言うこと聞いてたし!

ロッキーもアポロも、演技とはいえ全力で闘い、終わる頃には本当にヘトヘトになってるのが壮絶さを物語る。

このファイトは今まで私が見た中でも最高に熱く燃えたぎる死闘でした。

今回もクズな役回りだったポリー、ラストではエイドリアンと泣きながら抱き合ってて、そこも泣いたわ😢兄妹仲良くするんやで〜 って気持ち

頑張れる理由がある人は、強いな!
Melko

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