ストーリーの重厚感は、さすが藤沢周平作品と言いたくなる面白さがあったが、キャスティングの素晴らしさも重なりかなり楽しめる時代劇だった。
豊川悦司と吉川晃司の凛とした佇まいと余計な事を語らない武士としての雰囲気が作品にとても合っていた。終盤での二人の死闘は、正に武士同士の戦い!
冒頭、藩主の側室と豊川悦司演じる兼見三佐エ門の衝撃的なシーンから始まるストーリーは、武士として、男として悲しくもあり、熱くなる内容に心震えるものがあった。更に終盤での予想打にしない陰謀に、思わず激昴したくなる展開での死闘は、とても辛くなるものが。タイトルの必死剣鳥刺しは必見!
冒頭の衝撃から経緯に至る展開は、とても心に響く内容と、終盤でのやるせない内容に嫌が上にも感情的にも熱くなるが、藩主の側室と兼見の妻の姪の、女性としての性格の違いが尚更感情移入させるものがあった。