カミワザ

ボーン・アルティメイタムのカミワザのレビュー・感想・評価

ボーン・アルティメイタム(2007年製作の映画)
5.0
マット・デイモン主演『ボーン・アイデンティティー』、『ボーン・スプレマシー』に続く三部作堂々の完結編。
記憶はまだない。(笑)

しかし、これまで散々組織に追われピンチの連続から、一転攻勢に転じていくクライマックスが抜群に盛り上がる。

勿論、今作でもリアルアクションをガンガン見せてくれ、それだけでもう大満足なのに、さらに手に汗握る逃亡や、前作のシーンを合わせた複合的な展開等、一瞬たりとも無駄なシーンはなかった。

特に注目はボーンの行動。
彼の手に取る物、見つめる先、行動全てに意味がある。
「なるほど。こうするのか!」と関心するも、ボーンの判断と行動がめちゃくちゃ早いので、一見ではどうなっているのか判らないほど。
例えば、ガラスでの切傷を避ける為に瞬時にタオルを手に巻く等。繰り返し鑑賞し、ボーンの行動の意味を知り唸ってしまうんです。

アクションはドキュメント風に手持ちカメラで追う映像が増えて常に画面が揺れるので、これを観難いと感じる人はいるかもしれません。
しかし、その背景であるロンドン・スペイン・モロッコ・ニューヨーク等、各地のロケーションを巡り、ちょっとした観光気分にも浸れます。

そして今作で、忌まわしい過去・組織との決別を図る。
過去を失ったボーンが海から救われ、全てに決着をつけ海に帰る。粋な演出に痺れます。
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