円柱野郎

王立宇宙軍 オネアミスの翼の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

地球によく似た星での、世界初の有人宇宙飛行を巡る物語。
ガイナックス初の制作アニメだけあって、力の入り方が凄い。
デザイン、作画、動画、どれをとってもかなりのクオリティなのは一目瞭然。
ただ、力が入りすぎたのか、人間模様や、政治、宗教哲学などストーリーが少々とっ散らかった印象もある。
文明の功罪をその星の宗教になぞらえて表現してるけど、説教くさいと感じなくもなかったしね。

ハッキリ言ってしまえば、これはロケットフェチのために映画。
企画に岡田斗司夫がいるんだから、しょうがないかもしれないけどw
ロケットに関するディテールには相当にこだわりがあるよね。
打ち上げの場面だけじゃなく、訓練シーン、建造シーン、マニアックだ…w

作品世界での“宇宙軍”という存在は、地球の様な冷戦があるわけでもなく、国自体も見捨てた組織。
「陸に上がらない陸軍があるか?」という台詞が、宇宙に上がったことのない宇宙軍、そして彼らの肩身の狭い思いを端的に表現してる。
でも軍隊いうよりは学校的な宇宙軍の雰囲気、だらしない主人公達は等身大でいいかもね。
だってつまはじき者達がデッカイ事を為し遂げるってのは、見ていて気持ちいいじゃない。
クライマックスの「ここでやらなきゃ俺たちはただのバカだ」というシロツグの台詞はカッコイイよ。
円柱野郎

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