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ファイト・クラブのyuiのネタバレレビュー・内容・結末

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

5年前くらいに、中国人の友達からゴリゴリに勧められたファイトクラブ。名前や映画のポスターからして、ボクシングみたいな感じかなーって思って敬遠してきたけど、ずっとアマプラのリストに残ってるので見てみた。

そしたら全然ボクシングじゃなかった。暴力だの解放感だのがメインじゃなくて、痛みを感じることで生きていると感じるってとこがこの映画のメッセージだったんだと気づいた。


しょっぱなからネタバレをしていくけど、
まさか自分とタイラーが同じ人物とは、ラストに近づくまで全然わからなかった。一度も会ったことがないはずの部下に、この間も来ましたよね、とか言われて、???となってくところは、そのちょっと前に「整形を繰り返してるらしいぞ」って噂があったのもあり、タイラーが姿を消して主人公の顔に整形して暴れ回ってるんじゃないかと思わされた。上司の前で自分を殴ってた描写も、上司に殴られた感じを出したくて演技してるだけかと。
まさかの別人格!!
確かに主人公は最初の色んな病気の患者の会に参加してる時も仮名で参加してたし、その後も一度も誰かに名前を呼ばれてなくて、曖昧なままだった。こういうの「信用できない語り手」っていうんだね。これによって二重人格トリックもできるし、僕に無限の名前が与えられ、誰もが僕に自分を重ねてみることができる。物質的充足があっても、それが精神的充足にはならない、そんな現代人全員が僕になれる。
言われてみれば、僕とタイラー2人での会話はたくさんあるけど、そこに第三者が入り込むことはなかった。すごい。
メイヘム計画で、首謀者のタイラーに質問するのが禁じられていたのも、僕自身に別人格のタイラーのことがバレないようにということだった。
全国各地にファイトクラブがあったのも、僕の自動車のリコール調査の傍ら、夜にタイラーがやったものだった。

解説みると伏線だらけ、納得だらけ!
何度も見返してしまった。

そして本作にサブリミナル効果が使われてるって知ってさらにおもしろいと思った。巻き返して見てみると、確かに序盤はほんの一瞬のタイラーのオンパレードだし、実際に空港でタイラー普通にすれ違ってる。なんで1回目で気づかなかったんだろう。
あと最後に、タイラーのいたずらとして登場してた、映画にポルノをほんの一瞬挟み込むというのも実際に出てきて面白かった。
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