きんゐかうし卿

獄門島のきんゐかうし卿のネタバレレビュー・内容・結末

獄門島(1977年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

 
 
 
 
 
自宅(CS放送)にて何度目かの再鑑賞。市川・金田一モノでは三作目で、前作『悪魔の手毬唄('77)』から僅か四箇月後に公開された。原作をよりシンプルに変更した犯人だが、動機に無理があり、リウマチ持ちには無理な犯行と云う劇中の説明に矛盾が生じている。更に原作とは逆に大原麗子演じる“鬼頭早苗”から石坂浩二の“金田一耕助”に「島から連れ出して」と云わせている(金田一ファンには大切なシーン)。凝った映像表現は余り観られず、オーソドックスな凡作だが、海から撮られた雲が懸かった島の全景は幻想的で佳い。60/100点。

・引用される三句──
 「鴬の 身をさかさまに 初音かな(宝井其角)」
 「むざんやな  冑の下の きりぎりす(松尾芭蕉)」
 「一つ家に 遊女も寝たり 萩と月(松尾芭蕉)」
の犯行現場やトリックは、ほぼ原作に忠実に映像化されている。

・鑑賞日:2012年3月26日
★☆ 某サイトより転載 ☆★