チャチャのパパ

誰も知らないのチャチャのパパのレビュー・感想・評価

誰も知らない(2004年製作の映画)
3.9
初、是枝監督がこの映画だった。

天才柳楽優弥とは、どんな子なのか?で観た。

ボクは子役が苦手だ。なんか、一生懸命無理に良い子を演じてた自分の子供時代を思い出して、嫌な気持ちになるから。

そして、彼が何故そんなに評価されるのか?ご少し分かった。

設定は、ユウ演じる母親が、半ネグレクト状態で、幼い兄弟の面倒を見るお兄ちゃんが柳楽優弥くんで、それ自体は突拍子も無いものでは無い。でも、平凡ではない。

是枝監督が描く家族はいつもそう。アリなさそうでいや、あるんだろうな、と思わせる家族の姿を描いてる。

子供達だけの生活は、最初ちょっと冒険譚の様でもあるが、だんだんとエモ言えぬ不安感がジワジワと広がり、取り返しのつかない悲劇が待ち受ける。

そんな時、最年長のお兄ちゃんはどうなると思います?恐らく、子供向けの演出なので、現場でいちいち指示しながら作っているんだと思う。(海街の広瀬すずにはそうやってたということだから。)

でも、それを差し引いても柳楽優弥の様子には、悲しみとも怒りとも言えない、何とも言えないやるせなさというか、無常観と言うか、言葉てば言い表せ無い感情が伝わる。

その後の柳楽君が今の様な役者さんになったのをボクは素直に喜ぶものなのである。