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イースタン・プロミスのarchのレビュー・感想・評価

イースタン・プロミス(2007年製作の映画)
4.0
渋い 最高だ…
ヴィゴ・モーテンセンの魅力が詰まっている。

人身売買や今尚存在する"奴隷制度"の形である売春婦。

ロンドンのロシア系マフィア達と1人の助産師にスポットを当てて描く。
ロンドンにおける社会問題を痛烈に語っているのだろうが、その真偽や詳しくはこの映画だけでは分からない。しかし、映画としてよくできている。

人を殺す描写に妥協がない。その死体の処理に至るまでしっかり見せて、事の恐ろしさを画で伝える。サウナでの死闘は素晴らしい。

悲しげなヴァイオリンの劇伴と共に進むストーリーは重厚で、緊迫感があった。特に好きなのはキリルとニコライの関係。
憎めない純粋さを持ちながら、サイコなキリルと保護者的で、上手く操りながらもどこか友情を感じていそうなニコライ。
微妙なその腹の内を抱えながらもぎっしりと抱き合う姿に何故かウルっとしてしまった。
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