映画大好きそーやさん

ジュラシック・パークの映画大好きそーやさんのネタバレレビュー・内容・結末

ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

本レビューをもってして、レビュー総本数200本を突破致しました!(本日、4月16日は1年前にレビュー投稿を開始した日でもあり、偶然にも記念が重なることとなりました。嬉しさも3割増な気がしますね)
皆さん、ここまでついてきて下さり、本当にありがとうございます。
これからもよろしくお願いします!
今回は、1度観た時から常にオールタイム・ベストに籍を置き続けている超有名作かつ、とあるジャンルの最高傑作と名高い(当社比)作品のレビューを書かせて頂きます。
では、本編をどうぞ!

今もなお色褪せない、モンスターパニック映画の最高傑作。
モンスターパニックとは謳いながらも、スリラーやサスペンス、ホラー、アクション、ドラマといった、エンタメに欠かせない要素を軒並み内包しており、とにかく1本の作品として面白い!という一言に尽きます。
現時点ではありますが、私の厳選に厳選を重ねたオールタイム・ベストの中の1本でもある本作を、ざっくりと語っていこうと思います。
個人的な本作の魅力は、大きく分けて3つあります。
1つは、効果的に使用される劇伴の数々です。
あまりにも有名なシリーズのテーマソングは勿論のこと、ジョン・ウィリアムズが手掛けた全楽曲がシーン毎にドンピシャにハマっていて、映画への没入度を最大まで高めてくれていました。
もう1つは、恐竜描写の巧みさでしょう。
全編に渡って恐竜が画面狭しと動き回っていますが、そのどれもがCGで作られたとは思えないリアリティ、迫力を誇っていて、対話が不可能な、人間とはまるきり違う生命体であるということを強調した描かれ方に、ただただ恐怖で目を霞ませながら鑑賞しておりました。
T-レックスがグラント博士たち一行を襲うシークエンスは、1つ1つの見せ方が恐怖という1点に集約されていて、作中屈指の名シーンであると共に、1番の恐怖体験ができるシーンにもなっていたと思います。
最後の1つとして、恐竜をクローンとして現代に蘇らせた功罪を問うだけでなく、より開かれた生命に対する問答にまで到達、発展、昇華させたことも、大きなポイントだと思います。
安易に生命を弄ぶことによって発生する問題、発端が人間のエゴであるだけに救えない事態が、より見るも耐えない惨状へと変貌していきます。
ネドリーの軽率な行動によって解き放たれた恐竜たち、中でも前述したT-レックスの暴れっぷりは凄まじく、今でも脳内で簡単に再生できてしまうほど記憶に残っています。
残酷描写も臆せず画面に映していくスピルバーグの度胸も、さすが巨匠の気概と唸らざるを得ませんでした。(某怪獣映画の個人的な不満点は、ここにあったと言っても過言ではありません!本レビューを書くにあたって本作を観直しましたが、ちゃんと映すことの意味を改めて実感させられたような気がします)
最終的に何人もの犠牲者が出ているというのもご都合主義を感じさせない結末で、非常に好感がもてました。(全体を見ると、幾つか作為性を感じる描写もあったため、一概にすべてを肯定している訳ではないことはご了承下さい。ただ特筆して気になる点はその程度でした!)
夕日をバックにジュラシック・パークを脱出するラストカットは、作中最も美しい情景かつ、生命に対する勝手を反省しながら生きることを示唆したイメージショットのようにも思えて、この夕日が観られただけですべてを許してしまえる気にさえなりました。(シリーズが作られていくことで、単体での神話は崩されていくことになりますが、それはまた別の話ですね)
総じて、言わずと知れたモンスターパニック映画の最高傑作であり、決定版でした!