エイデン

ザ・メキシカンのエイデンのレビュー・感想・評価

ザ・メキシカン(2001年製作の映画)
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アメリカ、ロサンゼルス
マフィアの運び屋をしているドジなチンピラ ジェリーは、恋人サマンサが眠るベッドに腰掛け、仕事の失敗を思い出しながら呆然としていた
自分が起こした交通事故がきっかけとなり、組織のボスであるマーゴリースが逮捕されてしまったのだ
しばらくして組織のテッド、そして幹部であるネイマンと面会したジェリーは必死で今回の失敗の言い訳を始める
サマンサとの将来を考え、足を洗おうとしていたジェリーが最後の仕事まで失敗したことに腹を立てるネイマンは、殺されるか、投獄されたマーゴリースの拳銃を持ち帰るという新たな仕事を受けるか、彼に選択を迫る
半ば強制的に仕事をする羽目になったジェリーは、メキシコのサンミゲルへと行くように命じられる
その仕事はサンミゲルの“バー・アラモ”にいる若い男ベックを連れ、彼が持っているマーゴリースの拳銃“ザ・メキシカン”を持って来いというものだった
それを聞いたサマンサは、元よりジェリーの仕事が気に入っていなかったこともあり大激怒
新たな仕事を受けることでベガスで式を挙げる約束もすっぽかしてしまう形となり、ヒステリックに怒りをぶつけるサマンサを何とか説き伏せようとするジェリーだったが、彼女は1人でもベガスへ行くと言いケンカ別れしてしまう
仕方なく1人メキシコへ到着したジェリーは、メキシコ製の車をレンタルし、ネイマンに言われた住所に向かってひた走る
サンミゲルに着いた頃には夜になっており、町は祭りで僅かな賑わいを見せていた
バー・アラモを見つけたジェリーはネイマンに渡された拳銃に弾を込めて中へ入る
店主に金を渡したジェリーは、ようやくベックと面会、彼は早速 豪華な装飾が施されたザ・メキシカンを見せる
彼によるとザ・メキシカンは、貧しい鉄砲鍛冶の手による古い拳銃で、元々は娘が貴族の息子と結婚できるようにと作った贈答品だという
しかし完成品を披露した鉄砲鍛冶が試し撃ちを男に頼んだところ、引き金を引いた瞬間に弾が逆発して男は絶命
ザ・メキシカンはそれ以来 弾も抜かれずに保管され、呪われた拳銃として知られる曰く付きの品だった
しばらくして店を出たジェリーだったが、ベックは話の途中で酔い潰れて倒れてしまう
仕方なく車の助手席へと運んだジェリーは、ふとベックが頭から血を流していることに気が付く
頭を打ったのかと帽子を外してみると、何と眉間を撃ち抜かれていると判明
近くでは興奮した祭りの参加者が空に向けて闇雲に銃を撃っており、その流れ弾が当たってしまったのだ
ジェリーは混乱しながらもテッドに連絡するが、彼はベックがマーゴリースの孫だと明かし、今回のドジはまずいと語る
テッドはネイマンに報告して後始末に向かうと言うが、途中で電波が悪くなり電話は途切れ、更にベックの死体をトランクに入れていた車を目の前で盗まれてしまい、ジェリーは愕然とする
その頃1人でベガスへ向かっていたサマンサは途中のアウトレットに立ち寄っていたところ、自分を見つめる2人の男の姿に気が付く
トイレに入ったサマンサは男に襲われて拳銃を突きつけられるが、直後もう1人の男が現れて彼を射殺し、自分の車に乗せられると連れ去られてしまう
その男はリロイと名乗り、ネイマンに雇われた殺し屋だと言う
リロイはジェリーがザ・メキシカンのせいで狙われており、彼が逃げないための保険としてサマンサを確保したのだった
しかし事態は更に悪化し、ジェリーとサマンサは、呪われた拳銃に踊らされるように次々とトラブルに見舞われていく



ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ主演の犯罪ロマコメ

メキシコのラテンな雰囲気に乗って、呪わてた銃を巡ってエラい目に遭ったり、愛を確かめたりと大忙し
珍しくポンコツなブラッド・ピットと愛に燃えるジュリア・ロバーツのとぼけた旅が楽しい

ゴア・ヴァービンスキー監督の作品はノリとテンポと音楽が特徴だと思ってるんだけど、ハイテンションなギャグが織り込まれるわけではなく、滑り芸のような鼻で笑える面白さがある
何かと空回りしがちなジェリーが奮闘してる間にも、人質に取られてるはずのサマンサはお目付役と愛について議論を交わす
カオスな構成だけど緊迫感もなく、ゆるゆると進むストーリーは好みが分かれそう

アメリカから見たメキシコの印象で作られてるような感があるけど、正直感覚的すぎて日本人にはわからない
シュールなドタバタ劇というような出来なので、製作やキャストだけを確認して観ると、何か違う印象も抱くかも
まあツイストの効いた作品ではあるし、観やすくできてるので、フレッシュな主演2人とラテンの雰囲気を楽しみに観ましょう
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