雨丘もびり

ジョゼと虎と魚たちの雨丘もびりのレビュー・感想・評価

ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)
3.5
まぁ、弱ってるときに泣き落としで引き止めちゃった負い目もあるんかねぇ。。。
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結末は良いけど、ドラマの行き切らなさにモヤモヤしたので語気を強めては賞賛し難い。けど、そこが良いんじゃな~いって言われたらそうですねニッコリとはできる私。
それはひとえに、役者さんたちの(薄味だけど)七色の演技力が成せる技。彼らの醸し出す空気感を信じて映画を構成した監督も素晴らしいと思います。
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ただその...役者たちへの信じっぷりが、良くも悪くも...な気がして。
登場人物たちの決定的な修羅場...というか衝突を避けても大丈夫だ伝わるハズだっていう目論見が、ちょっと観客への甘えに感じなくもない。スクリーンのそっち側で面白く膨らませてください的な。
かといって、例えば身障者であることに由来するベタベタな大声ゲンカシーンがあったら冷めるんだろうけど。んー。。。
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もうちょっと、こう、私の心臓に焼きゴテを押し当ててくるような痛みを期待したのでした。
でも、日本映画って凄い芸術だと思いますよ。心底。
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妻夫木聡はねぇ...凄いよね。
池脇千鶴もとんでもない力量...と思う反面、そこに監督が寄っかかりすぎてる気がする。私的にはちょっと声が可愛すぎるかな...低い声がんばったけど隠しきれないお育ちの良さも...けど他に適任もいないし感。
それは上野樹里にも感じて、やっぱスゴい役者さんなんだけど、そのキャラクタだったら配役違くない?...けど他に適任もいないし感その2。
新井浩文はマジでどこに出てんのかわかんなかった(+▽+;)。