イランの名匠アッパス・キアロスタミの代表作。
何回か観る機会はあったけど、不思議と
今回初鑑賞。
お話は至ってシンプル。
お友達のノートを間違って持ってきてしまった少年がそれをその日のうちに返しに行くというだけ。
友だちは、厳しい学校の先生に、
「ノートに宿題を書かないと退学だぞ!」と激しく怒られたから、
そのノートかないと退学させられてしまう〰と必死なんだ。
少年にとっては重要・深刻な問題だが、
こんな小さな世界の、
小さなお話の映画が
公開から35年経った今でも、愛されて、上映されている。
「一体、その魅力は何なんだ?」
いかんな😅最近、頭でっかちで映画を観てるわたし、、
もっと素直に、もっとシンプルに、画面と向き合わなくては、、
シンプルに感想を書くと、
この少年が実に可愛いくて、健気である。
それから、少年の「小さな旅路」の映像が
とても良い。
カメラが映し出す坂道だったり、街の感じが何か懐かしい。
ちょいカッコつけて言えば😅
これは、超ミニマムな「ロードムービー」
「冒険映画」なのだと思う。
面白いほど?ここに出てくるオトナたちは
頼りにならないし、「子どもだから」て
助け舟を出さない。(唯一、助けてくれる老人が出てくるのだが、、)
あの子は、自分の意思で旅に出て、自分の力で、困難を切り拓いていこうとしている。
経済的にも恵まれず、イスラム教の戒律による上下関係の厳しさもありながら、
何度も坂道を登っていく。
ラストも機転もステキでした。
やっぱり、いろんな国の映画を観るって
良いな〰
映画ファンで良かったな、と
しみじみ思える、小さくて、しっかりした
逸品だと思います。